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【24回目】子宮頸がんワクチンは接種した方がいい?
子宮頸がんは子宮の出口に近い頸部にできるがんで、若い女性のがんの中で多くを占めます。日本では、毎年1万人の女性がかかり、3000人亡が亡くなっています。20代から増え始め、30代までにがんの治療で子宮を失ってしまう人も年間1000人います。子宮頸がんは1982年にヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルス感染で生じることが発見されました。このウイルスは多くの方が性的接触で感染する一般的なウイルスで、ごく一部の人ががんとなります。子宮頸がんをはじめ、肛門がん、膣がんなどのがんや、尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。
子宮頸がんは早期発見し、手術等の治療を受ければ、命を落とさず治すことができる病気です。20歳以降は2年毎に健診を受けましょう。またウイルスの感染をワクチンで予防すれば、がんの発症を抑制することができます。
以前、ワクチンを接種したあとに、広い範囲に広がる痛み、手足の動かしにくさ、不随意運動など多様な症状が現れるとの報道がありましたが、様々な調査研究によって、ワクチン接種との因果関係があるとは言えないと報告されています。この時、ワクチン接種を控えた1997~2008年度生まれの女性に、現在、公費負担によるキャッチアップ接種が行われています。昨夏頃に流通が不安定になったことから、2025年3月31日までに1回でも接種していれば、2025年度中の接種が公費負担になるよう延長されています。もし対象者なのに接種していないのであれば、子宮頸がんを予防できるワクチンの接種を早急にご検討ください。通常は小6~高1での接種となります。実費にはなりますが、男性の接種も世界的には勧められています。
(薬剤師 中野洋子)
今でもなるほどと思える「三寒四温」「寒さ暑さも彼岸まで」
とっても寒い日が続くと思えば、もう4月並みの気温の日が続いたり・・・
「三寒四温」とはよく言ったものです。
この言葉は、もともと中国北東部や朝鮮半島北部で起こる冬季の気候現象で使われていたものだそうで、気候の違う日本では、寒暖の変化がはっきりとあらわれる早春に、寒い日が続いたかと思うと温かくなりというのを繰り返し、冬から春へと季節が変わっていくニュアンスで使われることが多くなったようです。
また「寒さ暑さも彼岸まで」という言葉があります。
これは、夏の暑さも冬の寒さも、彼岸を境にして穏やかになり過ごしやすくなるという意味で、彼岸とは春分と秋分の頃を言います。
ですから、「春分の日を過ぎれば寒さも和らぎ、秋分の日を過ぎれば暑さも落ち着いてくるだろう」という意味になります。
昔からのこのようによく言ったものです。また、今でもなるほどと思えることがすごいと思います。どうか気候の変わり目、体調の変化には十分お気をつけください。
さて、今月は「やんちゃんこ劇団」の公演が22日(土)23日(日)にあります。
8歳から82歳までの老若男女が集まり、ピッコロシアターの劇団員さんから指導を受けて、演じます。
今の時代、いろいろな世代の人たちが一緒に会うことがなかなかないので、とても貴重な体験だと保護者の方々は言われます。
子育てしていく中でも、ぜひ多くの方々と話し、ふれ合う機会を大人も子どもも持ってほしいと思います。いろいろな考え方や見方を知ることで、たくさんの学びを得るからです。
やんちゃんこ劇団も、そうして成長している真っ最中です。お時間があれば、ぜひお越しください! お待ちしております!
特定非営利活動法人 やんちゃんこ
代表理事 濱田 英世
2月は厄を払い、3月は無病息災を祈り、春を迎える行事へ
1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」と言われるように、3月まではあっという間に過ぎていくのが毎年のイメージです。昔の人はよく言ったものだなぁと感心します。
お正月をゆっくり過ごし、今年も一年良い年でありますようにとお願いをしてスタートしたのも束の間。
2月に入るとすぐに節分がやってきて、鬼の登場。12月のサンタさんはやさしくてプレゼントを持って来てくれる人だったけど、1か月後には、怖い怖い鬼さんに、いい子になります!と誓わされます(笑)
今年は2月2日が節分のため、立春は2月3日となります。
そして、さっそく立春には、お雛様を飾ります。
2月に悪い厄を払い、3月には無病息災を祈り、春を迎える行事と続く訳です。そうすると、やはりこの3か月は早や過ぎていくということですね。
こうして子どもや家族の健康を願うことを形として伝えていくことは大層なことのようだけど、やはり大切なことだと思います。ご先祖様に見守られている、そんなことも感じられる機会になればよいのではないでしょうか・・・
先日、テレビで子どもたちの握力が低下していいるという番組を見ました。小学校で使う鉛筆がほとんど“2B”だというのです。低学年だけならわかるのですが高学年になっても2Bが主流になってきているとのこと。
私たちの頃は“HB”だったのですが。
そして、その理由が・・・携帯、タブレットなのだそうです。タッチやスライドをするだけで画面も変わる、文字も書ける。
黒板の文字を一生懸命ノートに写すこと、色鉛筆で絵やグラフを描いたりする場面が少なくなってきていることが原因だということでした。
筆圧が弱いことに、もう一つハイハイをする動作などが少なくなったことも影響もしていると言われていました。
手のひらで支える力が弱くなってきている、指先を使った遊びをしなくなってきたということです。
開く・つかむ・ひねる・ひっぱる・支える・押す・はじく・・・指先の力を上手く調節する学びは今から始まっています。
便利なことが増えた分、人間の能力が退化していくことを、とても心配します。
皆さん、やっぱり五感をいっぱい使って何でも挑戦する“やんちゃなやんちゃんこ”を育てましょう!!よね。
【23回目】新型コロナウイルス感染症治療薬
様々な呼吸器感染症が流行しています。食事前、顔や目、鼻を触る前には、必ず手洗いを行いましょう。そして、栄養バランスのとれた食事、気持ちの良い睡眠がとれるように、規則正しい生活を心がけましょう。
十分に気を付けていても、どこからか感染して、発症してしまうのも感染症です。その時は、解熱鎮痛剤、鎮咳薬、去痰薬などの対症療法を行いながら、水分をとり、暖かくして安静に過ごす事を優先しましょう。
新型コロナウイルス感染症には治療薬があり、診断された際には処方されることもあるでしょう。しかし、妊娠中に服薬した場合、奇形など胎児に影響を及ぼす可能性があります。妊娠あるいは妊娠の可能性があり、重症化リスクが高くない場合は、対症療法での加療をおすすめします。ぜんそくなどの呼吸器疾患、糖尿病、リウマチなどの免疫疾患など持病がある方は、新型コロナウイルス感染症治療薬を使って、重症化を防ぎ、早期回復できるように努めましょう。その際は、以下の期間を守って、胎児に影響を及ぼさないようにしておくと、安心ですね。
注意点 妊娠あるいは妊娠の可能性がある場合は服薬しない
ゾゴーバ錠は最終服薬後2週間は開けること(この間は避妊する)
ラゲブリオカプセル最終服薬後4日間は開けること(この間は避妊する)
薬剤師 中野洋子