くすりの話
19回目【腸内細菌の育成】
2020年11月06日
出産直後の新生児は無菌状態です。哺乳しはじめると腸内細菌が定着しはじめます。腸を整えるには、有胞子性乳酸菌、ビフィズス菌などの善玉菌の摂取とそれを増殖させる働きをもつ食品成分のオリゴ糖、食物繊維などを摂ることがすすめられています。善玉菌を摂取することをプロバイオティスクス、善玉菌のエサをプレバイオティクスと呼んでいます。善玉菌を育てると、有害な菌が増えるのを抑えたり、便通がよくなったり、ビタミンやエネルギー源を作り出したり、恩恵を受けることができます。
悪玉菌が増えると便秘や下痢になったり、有毒ガスが増えたりします。
食生活の乱れやストレス、抗菌薬の服薬が善玉菌を殺したり、増えにくくなります。
離乳食のころから、規則正しい生活と食習慣で腸内細菌を育てていきましょう。
(薬剤師 中野洋子)