やんちゃんこ2つのブログ

くすりの話

8回目 【 貼り薬 】

2019年11月08日

 

 貼り薬と聞けば、冷たいシップを思い浮かべるかもしれません。実は貼り薬には二種類あり、貼ったところだけに効く薬と、全
身に効く薬があります。

捻挫をしたり、肩こりや腰痛の時に貼るシップは、貼ったところだけに効果を発揮します。薬が働く場所が限られるので、全身への副作用は少ないと考えられます。

全身に効く薬としては、気管支を広げる薬、心臓の血管を広げる薬、女性ホルモンの薬、アレルギーの薬、血圧を下げる薬、痛みを抑える薬などがあります。貼り薬から成分が皮膚を通り抜け、血液に溶け込み、全身に効果を発揮します。子供でよく使うのは、咳のひどい風邪をひいた時や喘息の時に、病院で処方されるホクナリンテープ、セキナリンテープ、ツロブテロールテープなどがあります。

背中や肩、腕で汗をかきにくく、はがれにくい場所を選びましょう。心配な時は、上から絆創膏を貼って補強します。

貼るだけで効果が得られるのは、飲ませる負担が減りますね。

どんな貼り薬も、貼る前に皮膚を清潔にし、貼った直後にしばらく押さえて肌に密着させると、はがれにくくなります。(薬剤師 中野 洋子)