くすりの話
7回目【 坐薬 】
2019年10月08日
お尻からお薬を入れることに抵抗を感じる方も多いと思いますが、坐薬はお尻から入れるお薬です。直腸に入ったお薬は、速やかに溶けて、血液の中に取り込まれます。そのため、飲む薬よりも早く効果があらわれます。ご飯が食べられなくても、水が飲めなくても、坐薬ならいつでも入れられるのも利点です。熱さまし、吐き気止め、けいれん止め、便秘の薬などがあります。
薬の量は年齢や体重を目安に調節します。1回1個が入れやすいですが、体重によっては1回半分とか、1回2/3個などの指示が出ます。目分量で切って使ってください。先を指で温めて溶かしたり、お水でぬらすとつるりと入りやすくなります。
お尻に入れたあと、すぐにうんちと一緒に出てきちゃった・・・ってこともあるかもしれません。
坐薬を入れるときは、できるだけ排便の後がいいですね。
もし出てきてしまった場合は、形があればそのまま入れなおす、溶けてしまっていれば薬は吸収されている可能性が高いため、そのまま様子を見てください。(薬剤師 中野洋子)