yanchanko
Posts by :
先月のお便りから、驚きです!!
6 月 9 日に梅雨入りと発表され、なんと 6 月 27 日に梅雨明けが発表されました! これは 1951 年の統計開始以降、最も早い梅雨明けだそうです!!
傘とレインコートと長ぐつで、雨降りの日も楽しみたいとお伝えしたのも束の間・・・ こうなると、早くも本格的な夏到来!猛烈な暑さがやってくるようです・・・これからは熱中症 などに十分気をつけて、この暑い夏を乗り切るしかありません!!
ウェザーマップ社の検証実験から、大人に比べ、地面からの距離が近く照り返しの影響を受け やすい子どもたちの周りの気温は7°Cも高いそうです。 子どもは、体温調節機能が十分発達していないため、うまく汗をかけず、体内にこもった熱を効 果的に外に逃がすことができないので、アスファルトの照り返しは極めて危険です。どうか気を つけて、大人も子どもも元気でこの夏を乗り切りましょう!!
特定非営利活動b法人 やんちゃんこ
代表理事 濱田 英世
【28回目】お薬をもっと飲みたい!誤飲事故防止
お薬を飲ませたい時に飲んでくれると、保護者としてはとてもありがた いことです。なかなか薬を飲んでくれない場合、無理やり口をこじ開け て飲ませようか、何に混ぜたら飲んでくれるだろうかと思案しなければ いけません。お薬は少ない量では効果が得られず、多い量では副作用が 発現する可能性があるため、決められた量のお薬を決められたタイミン
グで内服することが大切です。 また、保護者が内服している薬にも興味を示し、口にいれてしまう誤飲事故が後を絶ちません。子どもの 年齢に応じた対策を行い、誤飲事故を予防しましょう。
生後6か月~1歳半 | 身近にあるものを手に取り何でも口に運ぶ |
1~2歳頃 | 周囲への興味や関心が高まり人の模倣する |
2歳頃以降 | 興味を持ったモノに対して、道具を使うなどして好んで手に取る |
お薬を飲むときには、お薬は一人で飲まないこと、お薬にはつらい症 状をやわらげるためにのんでいる ことを説明しながら、服薬しましょう。
薬剤師 中野洋子
文化や芸術のモチーフとして使われている「雨」のお話
そろそろ雨の日が多くなってくる時期になりました。
先日、雨のとらえ方について「なるほど」と思ったお話を聞いたので、少し調べてみた内容も加えてご紹介します。
雨は文化や芸術のモチーフとして使われているというお話です。
“ノアの箱舟”のように、雨がもたらした洪水によって破壊性を象徴とする面と、箱舟に乗って新しく出発するという創造性を象徴する面とがあるというのです。
世界各地の土地の気候によって雨に対する考え方も様々で、イギリス・ドイツ・フランスなど西洋の温暖な地域では、雨を悲しいイメージとしてとらえることが多く童謡にも歌われているそうです。
反対に、雨が少ないアフリカや中東・中央アジアの乾燥地帯では、雨は喜ばしい、楽しいイメージとして歓迎されているとのこと。
このとらえ方の違いに「なるほど」と納得した瞬間でした。
神話や伝承などでも雨と神様の関係は深く、神の怒りで洪水や干ばつが起こったり、雷を武器とする神がいたりするそうです。そういえば日本でも、ヤマタノオロチを倒す時にスサノオが雲を司る神器を使う神話があったり、風神・雷神、水神・龍神など、雨と関わる神様はたくさんいます。農耕民族であるがゆえに、雨乞いの儀礼が行われることも天気が生活に密着したものだからだと言えます。
このように、雨は私たちの生活の中で季節を感じさせるものとして古来より感性を表現する象徴として描かれていることがわかりました。
雨を不快なものと感じるのも当たり前、でも少し見方を変えて雨が降り、それによって実りがもたらされるものと思えば、雨の日も楽しく、ありがたく感じられるかもしれません。
何より、子どもは雨の日が大好きです!!
傘とレインコート、そして長ぐつ。こんなに特別なアイテムはワクワクするに決まっています。そして、そのまま水たまりに入ってピチャピチャできるなんて、これほど楽しいことはありません。
そんな子どもの気持ちに戻って、これからの梅雨時期を楽しく乗り越えたいと思います!
特定非営利活動法人 やんちゃんこ
代表理事 濱田 英世
【27回目】RS ウイルス母子免疫ワクチンとは?
RS ウイルス母子免疫ワクチンとは、妊婦に接種するワクチンです。母体の RS ウイルスに対する中和抗体価を高め、胎盤を通じて母体から胎児へ 中和抗体が移行することで、乳児における RS ウイルスを原因とるす下気道疾患を予防します。妊娠 24~36 週の妊婦に1回0.5mL 筋肉注射します。28 週以降がより効果が高いと報告があります。
RS ウイルスは世界中に広く分布しており、生後1歳までに 50%が、2歳までにほぼ 100%が RS ウイルスに感染します。乳幼児における肺炎の約50%、細気管支炎の 50~90%が RS ウイルス感染症によるとされてい ます。症状は感冒様症状から下気道感染に至るまで様々ですが、特に生後 6か月未満で感染すると重症化することが示されています。また、合併症 として、無呼吸、急性脳症などがあり、後遺症として反復喘鳴(気管支喘息)があります。RS ウイルス感 染症と診断された2歳未満の乳幼児の約 4 分の1で入院が必要と推定されているものの、特効薬はありま せん。重度の RS ウイルス関連下気道感染症に対して、生後 90 日で 81.1%、180 日で 69.4%の有効性 が認められています。特に生後1~2か月の感染は入院率が高いので、妊婦のワクチン接種は、生まれてく る子への贈り物となることでしょう。
薬剤師 中野洋子
商品名:アブリスボ筋注用 | 費用 30000~38000 円 妊娠 24~36 週で1回接種 |
参考文献:RS ウイルス母子免疫ワクチンに関する考え方 日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会