チーフからのお便り
9月…幼稚園や進路選びの時期ですね
2020年09月04日
連日の暑さに加え、夕方になると急に暗くなり雷と共に、突然激しい雨が降るという不安定な日が続いている今日この頃です。猛暑、コロナ、熱中症と気が重い話題ばかりですが、子どもたちは元気!!そうそう!頑張ろう!とその笑顔から元気をもらっています。どうか、皆さんも夏の疲れに負けないようにご自愛ください。
9月といえば、お子さんの年齢によっては幼稚園選びの時期となります。私が小学校の教師時代の経験を踏まえ、平成3年にやんちゃんこを立ち上げた時から伝えていることがあります。
それは、できるのなら「三つ子の魂百までも」という言葉があるように、少しでもゆっくり子どもと向き合い、しっかり愛着関係を作ってほしいということです。子どもには成長段階があり、基本はお母さんとの関係、お父さんの出番は思春期の頃であり、生まれてから3歳頃までは母性愛が最も重要となります。
私から離れないのです。泣いてプレを嫌がります。お友だちと遊べません。このような相談をよく受けます。
答えは一つです。お母さんが大好きだからです。お母さんと一緒にいたいからです。ただそれだけです。子どもの気持ちを一番に考えてあげてください。
お母さんという安心な人、ひざの上、匂い、声、一番安らげる最高の場所は他にはありません。そこから急に離されたら・・・悲しいだけ。当たり前ですよね。
よく、早く大勢の中に入れた方が社会性が身につくと言われる人がいます。しかし、2歳や3歳での社会性とは何でしょう? まだ、すべて言葉が話せません。相手とコミュニケーションも取れません。我慢や順番が理解できていない中で、お友だちとの関わりは持てません。では、この頃の社会性はというと、きちんと座ってなんでも食べられること。おしっこが言えてできる。靴下が履けたり、服が着れたりする。いろいろな言葉が話せること等ではないでしょうか。
それらは、本来おうちにいる間にしっかり身に付けておくべきことです。早くに幼稚園に入れて教えてもらうことではありません。家庭教育であります。
そういう社会性が身についてこそ、子どもの気持ちや行動に余裕ができて、興味が外に向いていくのです。そして初めて、お友だちと遊ぶことができるのです。
この方程式を理解してもらえれば、今、我が子にどのような経験をさせてあげることがベストなのかは考えてもらえるのではないでしょうか。
何年早く行っても、小学1年生で同じスタートにつきます。私は愛情不足で落ち着きのない子ども、暗い子どもに何人も出会ってきました。これから小学・中学・高校・大学と先は長く枠に入れられていく子どもたちです。一番安心していられるこの数年こそ、愛着形成の基盤としてどう過ごすか、どうか再度、熟考していただきたいと切に願います。
(特定非営利活動法人 やんちゃんこ 代表理事 濱田 英世)