やんちゃんこ3つのブログ

小児の感染症と薬のお話

その5 伝染性膿痂疹

2018年08月01日

 

 夏の暑さもピークを迎えています。体力が消耗しやすいため、おいしいごはん、気持ちの良い睡眠をとって、元気に過ごしたいものです。
 さて、今回は伝染性膿痂疹、いわゆる「とびひ」です。とびひは虫刺されや汗疹を掻いたり、小さなケガでできた皮膚の傷に細菌が入り込み、感染することで発症します。そこでできた水ぶくれ(水疱)が全身に広がります。水疱の中には細菌がたくさん含まれていて、破れた時にでてきた液が付着すると、そこでも水疱ができます。皮膚と皮膚が接触すると、他人にもうつります。
 とびひの原因となるのは、主な二つの菌で「黄色ブドウ球菌」「化膿連鎖球菌」です。いずれも健康な人の皮膚や鼻の中にいつもいる常在菌で、抗菌薬(抗生物質)が効果的です。症状が軽い場合(発疹が10個程度)なら外用薬で、それ以上であれば内服で、症状が重篤であれば点滴で治療を行います。水疱は炎症性でかゆみを伴いますので、かゆみをおさめる抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を併用します。水疱はかわいて、治癒に向かいます。とびひの予防には、鼻をいじらないこと、爪を切っておき、こまめに手洗いして清潔にしておくこと、日常のスキンケアを怠らないことです。もしなってしまったら、受診して薬物療法を行い、皮膚を清潔に保ち、タオルは共用しないようにしましょう。                                      
(薬剤師 中野洋子)